図書館について考える

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ここから本題

さて、今日は久しぶりに建築というかデザインというかインテリアのことについて書きたい。
僕は図書館によく行く。
関大*1の図書館は非常に居心地がよいので、何度も行きたくなる。
本も多いし、新聞もあるから、時間をつぶすのにはちょうどいい。
そんな図書館のインテリアについて、ちょっと考えてみた。

図書館は何をするための空間?

図書館といえば、どういうところかというと、
言わずもがな、本を読んだり、本を借りたりするところである*2
図書館に入れば、ほとんどの人が書架に行き、
自分が借りたい本を探し、それを借りるなり、図書館のイスに座って読むなりする。
ここでは話を分かりやすく済ますために、
図書館は本を読むための空間だと考える。

図書館に最低限必要なもの

図書館が本を読むための空間として機能するために
最低限必要なものは何かと言われたら、
それは光である。
光がなくては本は読めない。
ただ、この光は非常に厄介なもので、本にとっての天敵でもある。
長時間直射日光に本をさらしていると、本が変色してしまう。
そのため、図書館はカーテンなどで日光を遮り、蛍光灯の明かりで明るくする、
もしくはルーバーなどで入射光を制限し、この問題に対処している。

光はある。他には・・・・・・

さて、今、図書館には最適な光があると仮定する。
では、次に必要なものは何だろうか。
僕は本を読める場所だと思う。
「何言ってんだ、こいつ」
という感じになるが、実際、図書館に本が読める場所がなければ、
それは図書館ではなく、書庫である。
書物を保存するだけの機能しか備えていない書庫なのである。
図書館は書庫としての機能以外に読書をする機能も備えていなければならない。
だから、本を読める場所がいるのである。

本が読める場所に置いていいのは机とイスだけ?

さて、ではここからこの考察の真髄部分に進んでいきます。
前項で「図書館には本を読める場所が必要だ」という当然のことを述べた。
それじゃあ、その場所を作ろう。
6人がけのテーブルと人数分のイスを用意して、
書架の横にずらっと並べて、本を読む場所を作った。


これでいいのか?



僕はこれはダメだと思う。
なぜなら、今作った場所は本を大勢の人が行き来し、少々雑音がするであろう場所でも
本が読める人、しかも机に向かい本を読む人のためだけに作られたも同然だからである。
図書館には一人でゆっくり本を読みたい人ももちろん来る。
だから、一人でゆっくり本を読めるような一人用の机、両サイドに仕切り板が付いているようなものも置こう。
これで一人でゆっくり読みたい人のための場所もできた。


これでOK?


これはまだダメ。
なぜなら、6人がけテーブルも一人用机もどちらも机に向かい本を読む人のために作られている。
本を読むときの体勢は人さまざま。
机に向かい読みたい人もいれば、ソファーに座って読みたい人もいる。
だから、ソファーも置くべきだ。

さて、何が言いたかったかというと

さて、図書館で本が読める場所づくりを仮想的にしてみた。
図書館に来る人に合わせて、いろいろな場所を作ってみた。
でも、僕はまだ少し不満がある。
どこに不満があるかというと、これでできた図書館は非常に均質なものだからだ。
書架があり、その近くに6人がけのテーブルがあり、少し奥まった所には一人用机がある。
開放的なスペースにはソファーが置かれている。
おそらく、非常に均質的で整った空間だと思う。
整然としていると思う。
でも、図書館は整然としていないとダメなのだろうか。
もっと変化のある空間であってもいいんじゃないだろうか。


たとえば、あちらにあるソファーとこちらにあるソファーは全然別物で、
色も違えば、材質も違い、座り心地も全然違う。
こちらの机はスチールだが、あちらの机はブナでできている。
このイスはふかふかだが、あのイスはちょっとかため。
そんな風に変化があってもいいんじゃないだろうか。

変化ある空間の中で自分の好きな場所を探す

変化のある空間はおもしろい。
図書館に変化のある空間があれば、とても楽しいと思う。
本を借りたら、次は自分がどこで読みたいのか探すのだ。
もしかしたら、自分が座りたいと思っていたソファーは誰かに取られているかもしれない。
しかし、その時は別のソファを探すのだ。
ソファじゃなくて、イスを探すのもいい。
自分の好きな場所をどんどん探し出していく。
本だけじゃなくて、読む場所を探す図書館もいいんじゃないか。

ちなみに

関大の図書館は場所探しを楽しめる図書館でもある。
理工系側と人文社会系側の書架では部屋の明るさや雰囲気が違うし、
3階閲覧室もどの部屋に入るかで全く異なった感じがする。
1階で読むか、2階で読むかでも大きな違いが出てくる。
僕のお勧めは2階のソファーに座って読むこと。
関大図書館のソファーの座り心地は素晴らしい。

*1:そろそろ「漢代」と変換するのやめろ

*2:昼寝をする場所でもあったりする