木の特質

木といっても、地面から生えている木じゃなくて、製材された方の木。
今回、丹波に行って初めて知ったのだが、
木というものは無茶苦茶に切って、ほぞ穴開けて、柱にしていいもんではない。
まず、木には向きというものがある。
元と末、上と下と言われているものだ。
 
元と末というのは製材した木のどちらが根元側であったかということ。
根元側が元、枝が伸びていく方が末になる。
元と末は柱を立てる上で大事なことである。
柱を立てる時に元を下にして、末を上にしないと、丈夫な家ができないのだ。
もし、逆さまに使ってしまったら、木がひどい割れ方をする可能性がある。
「木が割れる」というのは文字通り、木が割れることで、
木に割れ目が入ったりすることをいう。
これが木材の強度上、問題があることは明らかである。
これをできるだけ防ぐためにも、木材の末と元を守らなければならないのである。
また、元来、根元よりであった元を柱の下側に使うことで
シロアリが柱を食べることを防ぐこともできるそうだ。
 
上と下というのは木の反り方からみた、材木の向きである。
木は自然のものであるから、どうしても反りが出てしまう。
柱に使われる針葉樹はこの反りが比較的少ないと言われているが、
それでも、若干の反りがある。
この反りというのは直る事がない。
どんなに木をまっすぐに製材しても、その木が持っていた反りは、
長い年月の経過とともに、また表れてくる。
だから、家を建てる時にはこの反りを見極めなければならない。
一般に木材の上下は次のようにして、決まる。

反っている方を上、逆側を下にする。
この木材を土台に使うときは、「上」を上側にして使う。
柱はこの木材の隅に乗るから、隅はしっかと、基礎についている方。
真中は湿気なんかから、守るために浮いている方がいい。
だから、こういう使い方をする。
これが今回学んだこと。
これを見極めるのがかなり難しい。
末と元はなんとか見分けられるんだけど、
反り具合がよく分からない。
これの見分け方にはまだまだ時間がかかりそう。