金曜日の話
7日の金曜日に無事、設計課題の提出を完了しました。
色々あって、選抜発表には残れませんでしたが、
自分なりに満足のいく作品ができました。
模型はしょぼいけど!
以下、課題と作品について
敷地:大阪の靱公園!
今回の設計課題は大阪の中之島の南にある「靱公園」という、緑あふれる広大な公園に隣接する敷地に"Urban Small Building"というものを作るというものでした。
"Urban Small Building"というのは世間一般に言う「ビル」とは少し毛色が違います。
この"Urban Small Building"は普通のビルではなく、もっと都市に開かれた、
【これからの都市のあり方】
を視野に入れたビルです。
それが具体的にどういうものなのかを考え、それを形にしていくのが今回の課題の鍵でした。
今の都市に足りない物
僕は"Urban Small Building"【これからの都市のあり方】を考えたとき、
これからの都市が「今までの都市のまま」ではダメだと感じました。
「今までの都市」というのは、どこに行っても同じようなガラス張りのビルが建っている、雑然とした都市景観をもった都市ということです。
僕は今の都市景観を美しいとは思わない。
こんな都市景観壊してしまったほうがいいと考えています。
なのでこの課題では【既存の都市景観を破壊する】ということに重点をおきました。
そして僕は【雑然とした都市景観】を破壊するために
【芸術家が住むビル】
を提案しました。
芸術により既存の雑然とした美しくない都市景観を破壊しようと考えたのです。
自給自足する芸術家
僕の作ったビルには芸術家が住みます。
僕の想定している芸術家は「絵描き」と「彫刻家」です。
「絵描き」には油絵だけでなく、CGやアニメ絵なんかも含んでいます。
アニメもれっきとした芸術だからです。
芸術家はここに住み、そして作品を作ります。
そして作った作品を展示します。
この展示をするときに普通ならビルの一室に展示して、それで終わりです。
しかしこのビルでは展示するスペースが室外にもあるのです。
僕の設計したビルはボコボコしています。
R1010173 posted by (C)ELB-S
このボコボコを利用すると屋外にも作品を展示することができます。
屋外に作品を展示すると、その作品は道行く人の目に止まります。
人々はこのビルの前を通ることで、様々な芸術作品を見ることができます。
このビルの前を通るのが楽しくなります。
そしてその作品の中で気に入ったものがあれば、買うこともできます。
道行く人が作品を買ってくれることで芸術家は「自給自足」することができるのです。
溢れ出る、湧き出る
そしてこのビルで最も大事なことは、このビルが都市そのものを変える力をもっているということです。
このビルがここにあることで、将来、都市は大きく変化するのです。
このビルに住む芸術家が作った作品がビルの中だけにとどまらず、周辺の路地や靱公園に展示されるようになったら、都市はどうなるでしょうか?
ビルから都市に芸術が溢れ出るのです。
このビルが存在するということで、
この雑然とした都市景観が【芸術により】破壊されるのです。
このビルに住む芸術家がいい作品を作れば、都市にそのいい作品が展示され、とても楽しい街になる。
しかしこのビルにはそれ以外にもっと大きな意味があります。
このビルに住む芸術家に触発され、このビルの周りに住む人が出てくるでしょう。
そうなるとこの都市そのものが【芸術家の都市】となります。
長い目で見れば、このビルによって都市そのものを大きく変えることができるのです。