壁という隔たり

壁は何でかしらないけど、よく悪者扱いされる。
「壁の存在により、お互いの視線が触れ合うこと無く・・・・・・」
とか言うことをよく言われている。
壁ってそんなに悪いヤツなのかな。
なんで、そんなに壁を嫌悪して、
ガラスをガンガン使って、
「レイヤーで包まれた・・・・・・」
「薄い皮膜で覆われた・・・・・・」
とか言う感じのものを作るのかな。
ガラスでどんなに皮膜やレイヤーに見せかけたところで、
ガラスも空間を遮っていることに変わりはない。
むしろガラスのほうが悪者だと思う。
ガラスの向こうに人がいるのが見える。
その人に近付こうと、ガラスに近付く。
するとガラスに自分が写り込んで、その人は見えなくなる。
ガラスは皮膜と見せかけた殻じゃないか!
お互いの視線が触れ合わなくても、
存在を感じあうことができる壁はある。
それを忘れちゃダメだ。