大学での第一号作品

昨年の設計製図の課題作品はこんな感じになりました。

南面

南面
南面 posted by (C)ELB-S
これが南面です。
ほぼ全面ガラス張りのような状態。
プライバシーのことを考えると、普通こういう事はできません。
しかし、僕が今回選んだ敷地がこういう全面ガラス張りを可能にしました。
この敷地は南側に草木が生い茂っており、道路からの見通しが非常に悪いです。
ゆえにこのようなガラス張りにしても、外からはあまり見えないのです。

この家のコンセプトは「木を見る」です。
木を見ることで季節の流れや日常の中の自然を
少しでも身近に感じる子とができればと思い設計しました。
南側の大きなガラス窓はそのような自然との一体感を出すための装置です。
屋根があるから、一応は家の中であるはずなのに、
この大きなガラス窓により、まるで家の外のような感じもします。
それにより木や草、鳥など日常の中の自然を身近に感じることができるのです。

北面

北東より
北東より posted by (C)ELB-S
北面は道路に面しており、その道路沿いには美しい銀杏並木があります。
僕はこの銀杏並木を眺めたいと思い、最初にこの敷地を見た時から、
北面に大きめの開口を取ることを決めていました。
しかし、南面のようなガラス張り空間では、他人の視線が気になります。
そこで他人の視線をうまいこと避け、なおかつ外の景色を楽しむために
障子と格子を北面に使いました。
どちらも視線を避けるために古来から使われてきた、伝統的な手法です。
また、この格子や障子は周辺環境へも良い影響を与えます。
障子や格子は外と内を完全に断絶するものではないので、
家の中に他人が居る気配、外を他人が歩いている気配が
ぼんやりとながら感じられるようになっています。
家に人が住んでいる気配があると、なにか安心感があります。
この北面の格子と障子はその安心感を周囲に与える役割も果たしています。
夜の北面、表玄関
夜の北面、表玄関 posted by (C)ELB-S
夜に格子や障子から漏れる光が綺麗です。

現在敷地模型作成中

今日は設計製図の課題作品の主な外観を取り上げました。
そのうち室内の様子も取り上げます。
現在、この住宅を飾るための敷地模型を作成しているので、
それもでき次第公開します。
敷地模型にはこの住宅にいたるまでの模型も飾れるようにするつもりです。
道路側からパースをきかせて
道路側からパースをきかせて posted by (C)ELB-S
こいつが「いたるまでの模型2」。
つまり「いたるまでの模型1」もあるわけですな。