no.1〜姫路米原間新快速車内〜

集合が早かったこともあり、途中の神戸までは
特に会話も弾まず、全員ボーっとしていた。
先輩達は元気だったけど。
神戸を過ぎたあたりからぼちぼちしゃべりだす。
「Y君とS君は東大かな」
「彼は将来何になるのかな」
といった進学関係の話題で盛り上がる。
そういう話を延々としていた。
僕の通っている学校は医者になるやつが多い。
だから、
「あいつとあいつは親がどっちも開業医だから
必然的に医者だろ」
「彼は眼科だったかな」
といった話題でも盛り上がり、
「医者の友人が多いと将来安心できるね」
ということで話は収束した。
うん、友人に医者が多いと本当にいいと思う。
しかも、内科とか外科とかバリエィションに富んでいるから、
さらによい。


で、なぜか途中で話は「新幹線通学」の話になった。
「彼は新幹線通学だったね」
「〇〇もだよ」
「えっ!彼は神戸じゃなかったっけ」
「うん、でも、そうらしいよ」
「へー」
このあと、話は新幹線で東京まで寝過した先輩の話になり、
むちゃくちゃ盛り上がる。
他人の不幸も時間が経つと、笑い話になってしまうのである。


京都を過ぎたあたりから、雨雲の話になった。
「この雨は朝、神戸にいた奴かな」
「雨雲はだいたい50km/hで移動している。
すなわち、新快速の方が速いということになる」
「そういえば、そうだな。それにしても雨すごいな〜」


琵琶湖線では、座り疲れてきたので、
全員、立っている。
それでもって立ち話。
はたから見たら奇怪な光景である。


安土城跡のあたりで、再び席につき、
城の話をする。
安土城を焼いたのは信長の息子」
「たぶん趣味が合わんかったんだろうな、金の瓦とか」
「それも物的証拠は出てきていないらしい」
「ほー」
そのあとはひたすら歴史の話。
ひたすら歴史で、米原到着!
先頭車両に乗っていたから、
ホームに屋根なし、外は大雨!
今ここに雨でずぶ濡れになるというフラグがたった。